I-3. 出願公開
1. 基本事項
(1) 公開の時期
- 出願日(優先権主張を伴う場合は優先日)から18月経過後に速やかに公開される<特許法122条(b)(1)(A)>
- 出願人は、出願公開を上記の18月の期間の経過前に行うよう請求することができる<特許法122条(b)(1)(A)>
(2) 公開されない出願<特許法規則1.211(a)>
- もはや係属していないと特許商標庁に認識されている出願
- 国家安全保障上の機密扱いである出願、特許法181条下の秘密命令に係る出願、又は国家安全保障上審査の対象となる出願
- 公開プロセスから取り除くのに十分な時間的余裕を有して特許として発行された出願
- 非公開の請求と共に出願された出願
(3) その他、公開がなされない場合
- 出願料の支払い、及び必要な場合は英語翻訳の提出を行うまでは公開されない<特許法規則1.211(b)>
- 出願が100枚を超える場合の追加料金の支払いがなされるまで公開が延期され得る<特許法規則1.211(c)>
- 明細書、要約、図面の所定の体裁的な要件が満たされていない場合は公開が延期され得る<特許法規則1.211(c)>
- 連邦法若しくは州法に違反する内容、又は不快な若しくは誹謗中傷的な内容が含まれる場合は、特許商標庁は公開又は一部の公開を拒絶し得る<特許法規則1.211(d)>
(4) 費用
- 所定の公開費用が、許可通知で請求される費用に含まれている。許可通知の発行日から3月以内に支払いを行わない場合は出願が放棄される<特許法規則1.211(e)>
(5) 公開内容
- 出願公開は、出願時に提出された明細書及び図面と、出願データシート及び/又は宣誓書(又は宣言書)とに基づいて行われる<特許法規則1.215(a)>
- 出願公開は、公開のための技術的な準備が始まる前に包袋に入るよう所定の方式で提出された明細書、要約、クレーム、及び図面の補正にも基づき得る<特許法規則1.215(a)>
- 公開のための技術的準備は、通常、公開予定日の4月前に開始される<特許法規則1.215(a)>
- 譲受人等の情報が出願データシートに含まれている場合は、譲受人等の情報も出願公開に含まれる<特許法規則1.215(b)>
- 出願人は、出願の確認番号を記載した最初の庁通知の発送日から1月以内又は最先の優先日から14月のいずれか遅いときまでに、補正した出願のコピーをUSPTOの電子出願システムの要求に沿った形で提出して、当該コピーに基づく出願公開とすることができる<特許法規則1.215(c)>
(6) 公開の効果
- 公開された特許出願にクレームされた発明を、公開日から特許付与日までの期間に、公開されていることを知りながら実施した者から合理的なロイヤルティを取得する権利が生じる<特許法154条(d)(1)(A),(B)>
- この権利は、権利化されたクレームと公開されたクレームとが実質的に同一でなければ生じない<特許法154条(d)(2)>
- この権利は、特許付与から6年以内に提起された訴訟においてのみ行使できる<特許法154条(d)(3)>
- ロイヤルティ請求の対象期間の開始日は、米国に移行された国際出願については、国際公開が英語である場合は国際公開日、国際公開が英語以外の言語である場合は国際公開の英訳を米国特許商標庁が受領した日となる<特許法154条(d)(4)(A)>
(7) 放棄による公開の回避
- 出願を放棄することにより出願公開を回避しようとする場合は、公開予定日の4週間前までに特許庁の担当者が放棄を認識するように行う<MPEP1125>
2. 非公開の請求
- 出願に開示されている発明が、出願から18月での公開を要求している外国出願又は国際出願の主題となっておらず、今後もならない場合は、下記を条件として公開されない<特許法規則1.213(a)>
(i) 出願時に出願とともに非公開請求が提出されている
(ii) 非公開請求が、出願公開をすべきでないと明白に述べている
(iii) 非公開請求が、出願に開示されている発明が出願から18月での公開を要求している外国出願又は国際出願の主題となっておらず今後もならないことの証明を含む
(vi) 非公開請求に適式なサインがなされている - 出願人は、非公開請求をいつでも撤回することができる<特許法規則1.213(b)>
- 非公開請求を提出した出願人が、その後、非公開請求に係る出願に開示されている発明について、出願から18月での公開を要求している外国出願又は国際出願を行った場合は、当該出願の出願日から45日以内に特許商標庁に通知しなければならない。当該通知がなされなかった場合は、非公開請求に係る出願は放棄される<特許法規則1.213(c)>
3. 編集された内容での公開
- 米国出願に対応する対応外国出願が存在し、米国出願が対応外国出願には含まれない内容を含む場合は、出願人は、対応外国出願に含まれない部分を除いた編集コピーを提出することができる<特許法規則1.217(a)>
- 出願日(優先権の主張を伴う場合は最先の優先日)から16月以内に編集コピーが提出されなかった場合は、通常の内容で出願公開がなされる<特許法規則1.217(a)>
- 編集コピーが特許商標庁の電子出願システムの要求に合致したものでない場合は、通常の内容で出願公開がなされる<特許法規則1.217(a)>


